2018年03月13日

デタッチメント

邦題が「優しい無関心」

というのだけれども

デタッチメントが無関心という意味とすれば

優しい・・・っていうのは

無関心でいることが優しさなのだ

と解釈すればいいのか

無関心なら優しくするな

という意味なのか

他人と関わりたくないなら、無関心でいるほかない

優しさをかければ、否応なしに深くかかわることになる

相手の人生を背負うつもりなら良いのだろうが

そうでないなら無関心でいろ・・・かな

主人公のヘンリーは、とにかく暗い

暗いけれど優しさを失ったわけではなく

心の奥底に沈んでいる~澱のように

人はだれも皆、重い荷物を背負っているから

子供たちが生きて行くのは難しい

なんとか生きて大人になっても、やっぱり荷物を背負うのだ

それでも今、生きてくれ・・・

そう訴えているようだったね

大人も社会も学校ですら拒否する子供たち

無理もない皆が病んでいるんだもの

自分の足で立って歩き、生きて行くことを学べ

そう教えたいのに、優しさと受け取った子供たちは

身体中を投げ出すようにして抱きついてくる

振り払うヘンリーが痛々しい

彼の過去にも理由があるみたいだ

本当の意味でヘンリーが大人なら

抱きしめることができたのじゃないかなぁ

彼もまた病んでいるんだなぁ

ある意味でドキュメンタリータッチで描かれているこの作品

そこらに転がっていそうな光景だだから

いっそう不気味である

それでもなんとか生き抜いた子らだけがまた親になり

それが連鎖するんだろう

エリカの存在が大きい

人は人と出会って変わっていけるんだな  


Posted by 調子っぱずれ at 19:52